「もう黙っちゃいられん!」 (2) みんなで声をあげましょう! (営業職)
日々の労働、生活の傍ら、原発問題について抱いている、
様々な方の「思い」を、紹介するシリーズ
「もう黙っちゃいられん!」
あなたの身近にも、こういう「思い」を抱いている人が、いるかもしれない。
そんな風に感じて頂けたら、嬉しく思います。
第2回目は、都内で働いている、営業職の女性の方です。
国会前抗議(ファミリーエリア)にて
みんなで声をあげましょう!
S.N
私は普段、営業という仕事をしています。
職業柄スーツを着て仕事をしているので、スーツデモをやると聞いて、
まさに自分の様な人の為のデモだと思いました。
2年前に東京に出てきて、通信系の営業につき、その頃は毎日毎日ノルマに追われる生活で
正直、原発の事故よりも自分が暮らしていく事で精一杯でした。
官邸前が原発を反対する人々で溢れかえった時も、自分はテレビでそれを見て、
「すごいな。これで原発なくなればいいな」って他力本願な事を考えていて、
自分が行動をするなんて、ましてや知り合いもいない東京で声を上げるなんて無理って考えていたんです。
そんな時に、あるきっかけで福島に行く機会をもらったんです。
1年半以上経っていましたから、もうだいぶ復興も進んでるだろうなって考えてました。
南相馬市から小高地区を通り、福島第一原発のすぐ近くまで。
放射能汚染の影響で避難地域に指定された福島の町は廃墟そのものでした。
津波で流された家はそのまま。車も流されたまま。今にも崩れ落ちそうな堤防。
かろうじて流されずにすんだ家も野放しにされた家畜の住処になってぐちゃぐちゃになってしまっているんです。
それなのに、東電は少しでも賠償額を減らそうと、壊れた家に勝手にブルーシートをかけていったそうです。
この時に見た状況のショックは今でも忘れられません。
原発さえなければ、今頃きっと自宅に帰り、もとの暮らしを取り戻せた方がどれだけ居たでしょうか。
他力本願に「自分が声を上げなくても誰かが声をあげてくれる」って思っていた自分が本当に恥ずかしくなりました。
今、自分はこの福島にいった事がきっかけで、以前の職場を辞め、
「働くってなんなんだろう」「自分が生きている間にできる事ってなんだろう」
って考え、本当の意味で社会の役に立ちたいと思い、今の職場へ転職しました。
毎週金曜日に国会前の抗議行動やデモに出ていて常に感じている事があります。
この国を支え、担っているのは財界でも、官僚でもない、私たち働いている一人一人なんです。
毎日朝起きて、スーツを着て、一生懸命働いている私たちが居なければこの国は成り立っていかないんです。
そんな私たち一人一人が声を上げれば必ず原発は無くせます!
スーツデモをやるこの日に、デモを見かけたら、ぜひ傍観ではなく一緒に声をあげましょう。
デモをやっているのは何も特別な人ではないんです。私みたいに普段は普通に生活をしている、普通の人間なんです。
一人では声を上げづらい。会社ではなかなか原発の事言い出せない。でも、家族や仲間、大事な人を危険な原発から守りたい。
そんな方は是非一緒にデモに参加して、一緒に声あげましょう。
そうすれば、きっと社会はかわります。自分はそう信じてます。ともに歩みましょう!