「もう黙っちゃいられん!」 (6) 『沈黙は服従なり』 黙っていては何事も伝わりません。(都内私立大学勤務)
日々の労働、生活の傍ら、原発問題について抱いている、
様々な方の「思い」を、紹介するシリーズ
「もう黙っちゃいられん!」
あなたの身近にも、こういう「思い」を抱いている人が、いるかもしれない。
そんな風に感じて頂けたら、嬉しく思います。
第6回目は、都内私立大学に勤務する男性の方からの、熱いメッセージです。
『沈黙は服従なり』 黙っていては何事も伝わりません。
Y.H
私は311以前から反原発運動を行っている知人がいたので、
原発の危険性・環境への悪影響などについて少しは知っていました。
もっとも、実際にデモに参加したりすることはありませんでした。
(今は金曜日の官邸前抗議などに参加しています。)
ですが、311以降、原発を動かすことの問題はよりはっきりしたと思います。
みなさんはそう思いませんか?
まず、原発立地自治体の住民の生命・身体・財産を、
政府も電力会社も守る気がないことがよく分かりました。
福島第一原発の事故発生当時は、住民に一番に知らせないといけない放射能の拡散予測を、
政府は知らせませんでした。
このせいでしなくてもいい被曝をしてしまった方が何人も出てしまいました。
全く住民のいのちを軽視しているとしか思えず、とうてい許されることではありません。
そして、事故から3年6か月以上経っているのに、今でも避難生活を続けている方が、
福島県だけでも12万人以上もいらしているにもかかわらず、
いまだ生活再建の目途が立たない方々が数多くいらっしゃいます。
原発がひとたび事故を起こせば多大な被害者が生じることは、
政府も東京電力も承知していたはずです。
それなのに、生活を再建できる程の補償をしないというのはどういうことでしょうか?
確かに、東京電力による補償は行われてはいますが(原資に税金が投入されていますが…)、
補償を受けられる人の範囲をとかく狭くしたり、
手続きをとるのがイヤになるくらい難しい説明文を読ませたりなど、
真摯な対応をしているとはとても思えません。
住民のこれまでの財産や生活をないがしろにしすぎで、
本当に救済する気があるのかと首を傾げたくなります。
さらに、福島県内の子どもたちの甲状腺がん発生の割合が統計上明らかに高く、
その原因が福島第一原発の事故で飛び散った放射性物質とみるのが自然なのに、
政府の意向を受けたように「因果関係がない」と発表され、
東京電力もそれに異を唱えることもせず、
住民(しかも子どもです!)の健康などどうでもいいと言わんばかりの姿勢を終始示しました。
反倫理的で、とても放っておいていいことではないと思います。
次に、政府は電力会社の利益だけを優先し、国民全体のことには気を払っていない、ということもよく分かりました。
再稼働の当否を決定する原子力規制委員会の委員は、
委員就任直前まで電力会社からお金をもらっていたような人が
選ばれているではありませんか。
これでは「規制」などおよそ期待できず、「推進」委員会と言った方がいいくらいです。
国民のおよそ7割が再稼働に反対しているというのに、その意思を軽視しているとしか思えません。
また、原発の電気が火力発電より割高であると試算が出ているにもかかわらず、
いまだ景気回復のために必要などとウソをついて再稼働を狙う不誠実さは、
電力会社を守ってばかりで(きっと与党議員・官僚に利権があるのでしょう。)、
国民の生活など全く顧みていないと言うほかありません!
この他にも安倍首相の「汚染水は完全にブロックされている」とか、
丸一年原発を動かさなくても電気は足りているのに「原発は重要なベースロード電源」なんて
恥ずかしげもなく発表したりなどなど、国民をバカにしているようなことはたくさんありますよね。
もう本当にいい加減にしてほしいです!
誰の言葉か分かりませんが、「沈黙は服従なり」は言い得て妙だと思います。
黙っていては何事も伝わりません。
ずっと前から声を上げている人たちはいますが、
これから上げたって少しも恥ずかしいことはないと思います。
今まで声を上げてきた人たちの数ではまだまだ足りなかったのかもしれないのですから、
政府や電力会社がやっていることがおかしいと気付いた以上、
自分から「原発いらない」の声の中に加わることがとても大事ではないでしょうか。
そうでないと、政府や電力会社にこのままズルズルと、
いや、もっとひどい目に遭わされてしまうような気がしませんか。
デモなどへの参加はとてもハードルが高いように感じる方もいるかと思いますが、
実際のところ、朝の満員電車に揺られ通勤・通学しているような、
どこにでもいるような人がたくさん参加しています。
今ならもっとカジュアルなものになったかも?
繰り返しになりますが、「沈黙は服従なり」ですよ。
私は、このままでいいとはとても思えません。
だから、これからも声を上げ続けていこうと思っています!